2009/02/28

バッテリー容量とPSEマーク

突発的に来るLenovoのバッテリー安売りで、ThinkPad X60s/X61s用の4セル・スリムライン・バッテリーを買い増した。これで4本目になる。

1本目はIBMのロゴで、2本目と3本目はLenovoのロゴになった以外、表記に大きな変化はなかったが、4本目には新しくPSEマークが付いていた。

これまでACアダプターにはPSEマークが付いていたが、リチウムイオン・バッテリーも2008年11月20日以降に製造・輸入されたものは電気用品安全法の対象になったということらしい。


一応バッテリーの製造日を見てみると、確かに2008年12月になっていた。

ふと気付いたのはPSEマークの横に記載された定格容量で、14.4Vで1.82Ahと、これまでの2.0Ah(このバッテリーにも記載されている)より9%だけ減っている。

そこでバッテリー容量とPSEの関係についての説明を探したところ、とりあえず唯一見つかったのはWillcom D4の大容量バッテリーに関するものだった。
D4のバッテリーパックは、2008年11月より電気用品安全法(PSE)対象品となりました。PSE施行日(2008年11月20日)以降に生産されたバッテリーパックは、PSE対応品として、ラベルにPSEマークを表示すると共にPSE規格に基づいた定格容量表記に変更しております。そのため、カタログおよび取扱説明書に記載されている容量表記と、PSE対応品のバッテリパックに記載されている容量表記とは値が異なりますが、算出基準の違いによるものであり、充電時間、動作時間の性能に違いはありません。

要は、これまでと定格容量の算出基準が違うだけで、実体的には同じということらしい。PSE規格に基づく算出基準というのは、資料を読むとJIS規格にあるらしいが、詳細は分からない。いずれにせよ、PSEへの対応はどのメーカーでも同じだろうから、Lenovoのバッテリーも同じ事情だろうが、一応Lenovoとしても説明は出しておいた方がいいと思う。

2009/02/24

セキュリティの警告に誤訳

メールソフトとしてBecky!をずっと使っているが、先日アップデートした後、起動時に以下のダイアログボックスが出るようになった。

以前に同じような警告が出たときは、適当に「この種類のファイルであれば常に警告する」のチェックを外していた気がする。ただ、本当に危険な「この種類のファイル」の場合でも警告が出てこなくなるのも考えものだろうから、実行ファイルのB2.exeのプロパティを開いてみた。

この下にある「セキュリティ」部分の「ブロックの解除」をクリックすると、この部分が消え、起動時の警告も出てこなくなった(OSはXP SP2)。調べてみると、これはZoneidというものらしい。


これで終わりかと思ったら、そもそもセキュリティの警告のダイアログボックスに誤訳があるとのこと(高木浩光@自宅の日記: Vistaになっても直らなかったWindowsの杜撰な日本語訳)。

以下はVistaにおける日本語と英語のダイアログボックス(VistaをUltimateにしていた意味が初めてあった、個人的に)。

つまり、
  • 「この種類のファイルであれば常に警告する」の英語原文は「Always ask before opening this file」であり、「この種類のファイル」の部分は正しくは「このファイル」である。したがって、単に、このダイアログボックスが出たときにこのチェックを外すので実は正解だった。何それ?である。

  • ダイアログボックスのタイトルにある「開いているファイル」の英語原文は「Open File」であり、正しく訳すとすれば「ファイルを開く」になる。そういえば、何か要領を得ない言葉だと思っていた。より内容に即して意訳すれば、「実行しようとしているファイル」ぐらいかと思う。
そこでふと、Windows 7 Betaではどうなっているか、試してみた。

「この種類のファイル」の方は「このファイル」に修正されている(その後の「を」が抜けているが)。一方、タイトルの方は「開いているファイル」のまま。

一応ベータプログラム参加者ではあるので、レポートの送信で報告しておいたが、リリース版でどうなっているか。案外、Microsoftの人は「開いているファイル」で正しいと思っているのかもしれないが、果たして。

[追記]

この訳はWindows 7の製品版でも修正されてない

2009/02/23

電源コードを短く

ThinkPadのACアダプタはコンセント側のコードが国別になっているが、少なくとも日本用のコードは比較的太めで、長さも1mある。モバイル用に使うにはかさばり過ぎ、VAIO等のコンパクトで凝ったACアダプタには見劣りがする。

この点をカバーすべく、短めのメガネケーブルを使ってきたが、最近になって、両端のプラグを直結したものが出ているのを知った。

[参考]
ケータイWatch: スタパ齋藤の「週刊スタパトロニクスmobile」: 電源回りにウルサい拙者
kawasakiのはてなダイアリー: Think Pad X60のACアダプタをすっきりさせる魔法のアイテム
趣味と物欲: LOOX Uにウォールマウントプラグアダプタ付ける。

形状としてはストレート型とL字型があるが、店頭でしばし考えた末、ストレート型の方を購入した。

メガネケーブルは20cmのものだが、これに比べると、ストレート型はまさにプラグ部分だけという格好。これをACアダプタに繋げると、ツチノコめいた風情になる。

L字型の方が壁のコンセントに挿したときに収まりがいいが、ストレート型にしたのは、利用場面として旅行中の日本のホテルを考えると、コンセントがテーブルに作りつけになっていて、回りが空いていない場合、コンセントに直角に挿せた方が取り回しが良さそうに思えたから。反面、壁のコンセントに挿すと、こういうことになる。

完全に宙に浮いている。これだけ壁から突き出すと、何かの拍子に引っ掛けて危ないかもしれない。

究極的には、格納式のウォールマウントプラグだが、ソニーやNECは単品売りはしていないようなので、汎用のものをどこかの会社が製品化することを期待。

2009/02/18

21インチThinkPad

モニターアームのErgotron MXの導入を機に、21インチ画面のThinkPadをやってみた。
21-inch ThinkPad21-inch ThinkPad21-inch ThinkPad

要は、開いたThinkPad X61sのLCD面の位置に、モニターアームで支えた21インチモニター(EIZOのS2110W-R)を持ってきたもの。モニターの標準状態ではスタンドが邪魔をして、この配置はできない。
21-inch ThinkPad

普通にデュアルモニターでもいいのだが、
  • モニターとキーボードの位置がずれると違和感が出る。
  • 外付けキーボードを使うにしても、その選択が難しい。
  • 場所をとる。
むしろ、単純に画面部分を置き換えればいいのではないかと考えた次第。より直感的にもなる。

縦配置も可能。
21-inch ThinkPad

以前、T教授がやっていたことを思い出した( 不定期連載 ゼロ・ハリのホームノマドへの道 ~真のロードウオーリアが使う「王様のパソコン」(後編)~)。モニターの視野角も問題ないことを確認したが、これだけの高さになると画面の上の方を見るには目線を上げなければならず、実用的ではない。
21-inch ThinkPad

ThinkPadのLCD面が潰されそうに見えるが、がっちり支持されているので問題はない。

Ergotron MX自体については、流麗なデザインかつ堅牢な構造で、モノとしての満足度は高い。ただし、関節数が少ないので調整範囲には限りがあり、オールラウンドではない。動きはスムーズだが、6.3~13.6kgの対応重量に対してS2110W-Rのモニター部重量は5.8kgなので、他の参考にはならない。詳細はFlickrのErgotron MXに載せた。

2009/02/13

Logicool VX NanoとV550 Nano

PCのポインティングデバイスは(ThinkPadの)TrackPointを主用している。指先の力加減一つで如何ようにも動かせ、クリックする指以外はほとんど手/指を動かす必要もない(右手人差し指をTrackPointに乗せ、右手親指で左右のクリックボタンを打ち分けるスタイル)。

それはそれとして、同じ姿勢と同じ手/指の使い方を長時間続けると疲れの元になるので、マウスも併用している。そのためのコンパクトな無線マウスとして、MicrosoftのWireless Notebook Presenter Mouse 8000とLogicoolのVX Nano Codeless Laser Mouseをしばらく使ってきた。
  • 8000はBluetoothマウスとして他にあまり選択肢がない。PC内蔵のBluetoothを使えるので、レシーバーが不要なのが利点。VX Nanoはレシーバーが必要だが、極小サイズなので、特に欠点にはならない。
  • VX Nanoのスクロールホイールは非常に快適。これはTrackPointを含めて他にはない利点。8000のポインタは時々もたつくことがある(8000単独の問題ではないかもしれない)。
  • 電池は共に単4×2だが、8000は切れるのが早い。一方、VX Nanoはなかなか切れる気配がない。VX Nanoはスリープから戻ると上面のLEDが点灯するので、動作状況が分かりやすい。
  • 8000のクリック音は小さいが、VX Nanoは大きい。これはクリックボタンのマイクロスイッチによるので、ユーザーは手を出し難い。
結果として、8000の3組目の電池切れを機に(VX Nanoは1組目がまだ余裕)、Logicool路線で行くことにした。ただ、Logicoolに対する希望として、Bluetooth版とマイクロスイッチを静かにしたものを出してほしいと思う。

VX Nanoを買い増すのも芸がなく、2台のPCで使い分ける必要もあるので、同じスクロールホイールとレシーバーのV550 Nano Cordless Laser Mouseを購入した。

[参考]
BB Watch: 気になる! itemズ: 超小型ナノレシーバー採用! ロジクールモバイルマウス2製品
ケータイWatch: スタパ齋藤の「週刊スタパトロニクスmobile」: 一風変わったマウス2機種
物欲日記: V550 Nano

左から8000、VX Nano、V550 Nano。

サイズ的にはほぼ同じ。

誤算は、V550 Nanoは電池が単3×2となっていたこと。重いマウスは嫌いで、過去にも無線マウスを試して、大抵が単3×2だったので、諦めて軽い有線マウスに戻したことがある。単3×1で使う手もあったが、V550 Nanoは単3×1では動作しない。

どうしようかと考えていて、単4に被せて単3にするアダプターを使えばいいと気付いた。それ自体は極めて単純なもので、「単4が単3になる電池アダプター」という、そのままのネーミング。

これをV550 Nanoにセット。

重量的には以下のようになる。

本体(レシーバー、
電池抜き)(g)
本体+電池
(g)(注1)
電池×2
(g)
8000739523
VX Nano739522
V550 Nano(単3)6911748
V550 Nano(単4、アダプター使用)同上9729(注2)
(注1)計測誤差のため、合計とは必ずしも一致しない。
(注2)アダプター×2の7gを含む。

V550 Nanoは、本体だけならVX Nanoよりやや軽いが、単3を入れると差し引き20g重くなる。これが、単4に代えるとほぼ同じになる

なお、単4にすると当然、電池の保ちは悪くなる。

SetPointによれば273日≒9箇月なので、単3の場合のメーカー公称値18箇月の半分となるが、これだけ保てば十分だと思う。