2009/08/15

実物大のスケール感

お台場に現れた実物大のガンダムを見てきた。

1. スケール感

Gundam 04

どんなに巨大なものかわくわくしながら行ったが、見てみると意外にこんなものか(驚くほど大きくはない)というのが第一印象。もっと大きなものと思い込んでいた。そこで、この際なので、色々なものとスケールを比べてみた。
Scale comparison
(注)形状は必ずしも正確ではない。
  • 戦闘機の代表としてF-22A。大型の戦闘機だが、これで大体同じぐらい。
  • 戦車の例としてStrv.122。現代の戦車として標準的なもの。確かにマゼラトップとのシーンではこれぐらいだった。
  • 建設機械から小松のPC300-8。工事現場で見かける比較的大型のパワーショベルだが、アームはモビルスーツの腕より長い。
  • 典型的な電車として東急線の8500系。通勤電車は結構大きいことが分かる。
  • ウルトラセブンは巨大建築物が溢れる現代では少し迫力不足かも。
  • H-IIBロケットは現用のH-IIAの拡大型だが、これぐらいの大きさ。
  • 現代最大の旅客機であるA380はやはり大きかった。
その上で自分の印象をまとめると、
  • 意外とモビルスーツは、スケール的にも超高性能な重機と考えればそれほど現実離れしたものではなさそう

  • 一方で、現代の機械に比べても容積に余裕はなくて、各部の基幹部品を劇的に小型軽量化しなければこのスケールには収まらないことが分かる。感覚的に、漠然と現代の機械の延長にあるような部品ではなくて、(現代人の目から見て)「こんなに小型なのに、こんなに高性能!」というような部品が集まって出来ていると考えた方がよいと思う。

2. 錯覚の元


ちなみに、ガンダムの大きさを見誤っていたのはコックピットハッチが小さかったこともあると思う。
Gundam 15

腹部の段々になっている部分の下の段がコックピットハッチ。設定上、機体全体に対してハッチの面積は小さめになっている。その結果、そこから見えるコックピットというか、パイロットが機体に対して小さく見え、逆に機体はより大きく見えていたのではないか(作画上の問題は措くとして)。

同じようなことは戦闘機でもあって、対照物がない場合、コックピットというか、キャノピーの大きさから機体全体の大きさを推測しようとする力が働く。これはパイロットの大きさは基本的に変わらないので、パイロットが乗るコックピットも同じぐらいだろうという類推による。

以下はいずれも現用の1人乗り戦闘機。
Canopy comparison

機体規模は小さい方からグリペンF-16タイフーンの順になる。タイフーンはグリペンの2倍近い重量の戦闘機だが、キャノピーが大きいため(大型の戦闘機はF-15、Su-27もキャノピーが大きいが)、予備知識なしで写真を見ただけではその大きさに気付きにくい。機体とキャノピーの大きさの比だけに着目すれば、F-16とどちらが大きいか分からないぐらいである。

逆にいえば、人間が乗るキャノピーが大きいデザインの方が、機体の見かけ上の大きさが目立たず、結果的に軽快に見える可能性を示唆している。もっとも、現代の戦闘機では大型だから機動性に劣るということは全くないが。

3. ポートレイト的には


実物大ガンダムに戻ると、個人的には前から見るより後ろからの方が格好いいと思う。前から見ると、どうも腹部から上のデザインがこなれてないので。
Gundam 27

さらに、光の強い昼間より夕方から夜にかけての方が、照明に映えて格好よさが増す。宇宙でのことを考えると、こちらの方がより「らしい」と思う。
Gundam 32

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