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2021/11/14

Surface Pro 8にWindows 10をインストール

Surface Pro 8はSurface Proシリーズのユーザーが待ち望んでいた新機種ですが、発売タイミングの関係か、一般向けはWindows 11プリインストール機のみの販売となっています。

純粋に使うだけなら別にWindows 11でもいいですが、検証などを考えるとWindows 10の環境も当面必要なので、Windows 10をクリーンインストールしてみたところ、3点引っ掛かったことがあったので、メモしておきます。

1. インストール用USBメモリ

これはSurface Pro 8に特有の点ではないですが、Surface Pro 8のUSBコネクタはUSB-C(Thunderbolt 4)だけなので、インストール用USBメモリは、USB-Cのものを使うか、USB-CとUSB-Aの変換コネクタをかませる必要があります。

ここで、容量が大きめ(32GB=32768MB超)のUSBメモリを使おうとすると、フォーマットでファイルシステムが自動的にexFATになりますが、USBメモリからブートするにはFAT32である必要があるので、何らかの方法でFAT32にする必要があります。

ただ、この点はMicrosoftのメディア作成ツールでUSBメモリの作成までやってしまえば、自動的に32GBでFAT32のパーティションが作られるので、たいした問題ではありません。

2. 入力デバイス

インストール用USBメモリからブートすると、最初に言語や地域を設定する画面が出ますが、ここで本体のタッチスクリーンもSignatureキーボードも全く反応せず、何も操作できないので詰みます。

この原因が分からず、しばらく試行錯誤したのですが、ふと外付けUSBキーボードを繋いでみたら動きました。

つまり、タッチスクリーンにせよ、Signatureキーボードにせよ、これらのためのどこかのデバイスがインストーラーに含まれたインボックスドライバーでは動かないらしいというオチでした。これはOSのインストール後もWindows Updateをかけて各種ドライバーを更新するまで解決されないので、そういうことなのでしょう。

正攻法で行くならば、Surface Pro 8のドライバーパッケージ(後述)から該当するドライバーを探し出し、予めインストーラーに組み込んでおく方法で解決できるはずですが、USBキーボードを繋いだ方が百倍速いということで。

なお、使用したインストーラーは21H1のもので、Windows 11のインストーラーでも同じでしたが、いずれ修正されるかも。

3. 内蔵カメラ

OSのインストール後にWindows Updateをかければ、ほとんどのデバイスは使用可能になりますが、内蔵カメラだけは使えません。カメラが使えないということはWindows Helloの顔認証も使えないということで、実用上見過ごせない問題です。

デバイスマネージャーをWindows 11と見比べると、Windows 11では「カメラ」に存在する「Intel(R) TGL AVStream Camera」が存在せず、代わりに「ほかのデバイス」に「ISP Camera Device」があるので、これがそれらしいと目星はつきましたが、Windows Updateではドライバーが入りません。

しばらく探したところ、MicrosoftがSurface Pro 8のWindows 11用のドライバーパッケージを公開していました。
この中のWindows 10用(SurfacePro8_Win10_19042で始まるもの)をインストールし、展開された「SurfaceUpdate」フォルダーの中から「Cameras」フォルダーを指定して、「ISP Camera Device」のドライバーの更新をかけたところ、「Intel(R) TGL AVStream Camera」が出現し、カメラが使えるようになりました。これでWindows Helloの顔認証も問題なし。

以上で、とりあえずのところ、Windows 10の動作に支障は出ていません。

[追記]
11/19にWindows 10用のドライバーパッケージが追加されたので、Windows 11に一旦インストールする工程は不要になりました。

4. おまけ

今回のSurface Pro 8はi7のモデルを買いましたが、季節柄か普段使いではファンはほとんど回らないので静かです。

ストレージは512GBですが、ベンダーは予想外のKIOXIA

型番のKBG40ZNSで検索してみると、BG4というシリーズのSSDのようです。ホワイトペーパーによると、CrystalDiskMark 6.0による計測でシーケンシャルリードが最大2,336MB/s、シーケンシャルライトが最大1,815MB/sということなので、以下のCrystalDiskMark 8.0の結果は大体こんなものかと思います。

SignatureキーボードはUS版をAmazon USから購入。色はSurface Pro 7で使ってきたプラチナという名のグレイの使用感が今一だったのでブラックにしましたが、地味だったかも。

2015/01/28

Windows 10 TPのインストール時のエラー

Windows 10 TPのインストール時に遭遇したエラーについての記録。

1. エラーの状況


最近のWindowsのインストールで問題が出ることはあまりないですが、久々に謎なエラーに遭遇しました。前提として、UEFI Onlyに設定したThinkPad X230でUEFI用に作成したUSBメモリから起動してのインストールです。

状況としては、
  1. Build 9926の日本語版のISOファイルからUSBメモリを作成し、これから起動しようとしたところ、「お使いのPCに必要なメディアドライバーがありません。」というエラーが表示されて進めない。


  2. IntelのIRSTのドライバーファイルを読み込ませてみたが、変化なし。たぶんこのメッセージどおりの問題ではない。
  3. ISOファイルのハッシュ値を確認したが、ダウンロードサイトに示されたとおり。
  4. USBメモリを作成し直してみたが、エラーは変わらず。そもそもUEFI用のUSBメモリの作成方法は簡単で(後述)、間違う余地は少ない。
  5. 英語版のISOファイルからUSBメモリを作成してみたが、"A media driver your computer needs is missing."という同内容のエラーが出る。


  6. 単純な問題ではない気配がしてきたので、ISOファイルをDVD-Rに焼いてインストールしたところ、問題なく終了。問題はUSBメモリの起動にある。
  7. 残しておいたBuild 9879のISOファイルからUSBメモリを作成してみたが、エラーは変わらず。Build 9926特有の問題ではないが、しかし以前は問題なかったはず。
  8. ふとUSBメモリを差すコネクタをX230の向かって左側から右側に変えたところ、エラーは出ず、ハードウェアと関係があることが判明。正確には左側2箇所のコネクタ(USB.3.0)のどちらでもエラーが出るが、右側1箇所のコネクタ(USB2.0)では出ない。なお、左側でも通常時は問題ないし、左側で作成したUSBメモリで右側から起動もできる。
  9. 確認のため、USBメモリをそれまでのPicoDrive F3 32GBから、Express RC8 25GBとJetFlash 760 16GB(いずれもUSB3.0)に変えてみたが、エラーの出る条件は変わらず。USBメモリ側の問題ではない。
  10. さらに確認のため、USBメモリをPicoBoost 8GB(USB 2.0)に変えてみたところ、左右どちらでもエラーは出ず。エラーが出るのはUSB3.0の場合のみ。
  11. 念のため、Windows 8.1 Enterprise評価版のISOファイルを使ってみたところ、USB3.0のUSBメモリでも左右どちらでもエラーは出ず。エラーが出るのはWindows 10 TPの場合と判明。
以上をまとめると、
  • X230の左側のUSBコネクタ(USB3.0)
  • USB 3.0のUSBメモリから
  • Windows 10 TPのインストーラーを起動
しようとした場合にこのエラーが出る、ということになります。

真っ先に疑われるのはX230のUSBコネクタの劣化あるいは埃詰まりで、通常時には問題ないものがインストール時に顕在化するというのは昔からあることですが、
  • 製造から1年足らずで、2箇所のコネクタに同じ問題が出るものか。
  • USB3.0用のメス側の接点はベロの先端に、かつX230の場合は下向きに付いているので、埃は付着しにくい。
ということがあって、保留です。

一つ明らかなのは、Windows 10 TPのインストーラーはUSB3.0の認識に何か変更があったっぽい、ということですが、まあ問題に遭遇でもしない限り無駄知識ですけど。

[追記1]

コメントいただいた情報によればX1 CarbonのUSB3.0コネクタでも同じエラーが出るそうで、かつX230の右側のコネクタはUSB2.0なので、エラーが出る条件としてはUSB3.0がやはりキーのようです。

[追記2]

Microsoft CommunityのWindows Insider Programにポストしました。
[追記3]

Insider PreviewのBuild 10074のISOではこのエラーは出なくなりました(日本語版、英語版とも)。問題は解決されたようです。

2. UEFI用のUSBメモリの作成


なお、UEFIではブートに関するノウハウが従来と変わりました。パーティションがアクティブであること、専用のブートセクタであることは必要なくなりました。代わりにパーティションがFAT32であることが必須です。

したがってブータブルなUSBメモリを作成するには、とにかくFAT32でフォーマットして、ISOファイル(x64版であること)の中身をコピーするだけです。特別なツールやDiskPartを使う場面は基本的にないと思います。

この点に関して、Microsoftの高橋さんが書かれている方法のうちアクティブとブートセクタの部分は、従来の場合と両対応にするために必要なことであって、UEFIだけ考える場合は必要ないと思います。

2012/08/31

Windows To Goのまとめ

Windows To Goの最終的な姿がWindows 8 RTMとともに明らかになったので、まとめておこうと思う。

1. 条件


使用条件は以下のとおり。狭き門となっている。

1.1. 対象ユーザー


ソフトウェアアシュアランス(SA)プログラムに入った、ボリュームライセンスのユーザー向けのEnterprise版のみ。つまり企業ユーザーの下でその社員が使う場合のみで、個人ユーザーには提供されない。


1.2. ハードウェア


PC本体側の条件はWindows 7かWindows 8の動作条件を満たしていればいいので問題にはならないが、USBメモリというか、USBドライブ側の条件は厳しい。

8月15日現在、MicrosoftがWindows To Goが使えると認定した(certified)USBドライブは、以下の2機種のみ。

いずれも一般的なUSBメモリとは違って、内部的にはSSDにUSBインターフェイスチップを付けてUSB接続にした製品で、ランダムライトが高速なのが特長だが、それ以上に門を狭くしているのはPCに接続した際にリムーバブルディスクではなく、ローカルディスクとして認識されなければならないという点。

RPまでのWindows To Goではリムーバブルディスクの場合はWindows Updateが不可という問題があったが、結局リムーバブルディスクは対象外と整理されたことになる。いずれにせよ、USBメモリでローカルディスクと認識される製品は例外的なので、ほとんどのUSBメモリは対象から外れることになる。

一方、SSDをUSBケースに収めたUSB SSDであるところのUSBドライブでも、ローカルディスクと認識されるものなら可なので(サポート外だが)、その手を厭わなければこの条件をクリアするのは難しくはない。

なお、DataTraveler Ultimateについては、既存のG1のコントローラはJMicron、G2はPhisonと判明しているが、このWindows To Go用のDataTraveler WorkspaceはLSI、つまりSandForceのようなので、中身は別物らしい。

[追記1] DataTraveler Workspaceのデモ

IDFでKingstonからDataTraveler Workspaceのデモがあった。コントローラはやはりSandForce。筐体はUltimateからデザインが変更されているが、丸く寸胴な基本形状は変わっていない。



[追記2] DataTraveler Workspaceの中身

The SSD ReviewによるDataTraveler Workspaceの記事(Kingston Data Traveler Workspace Windows To Go Flash Drive Review)によると、DataTraveler Ultimateと同様にPCBを2枚重ねにした構造で、コントローラはSandForceのSF-2241。チップと筐体との間に熱伝導シートがべったり挟まれている当たり、発熱はそれなりにありそうではある。性能的には期待どおりといったところ。

[追記3] Express RC8との比較

同じThe SSD ReviewによるExpress RC8の記事(Super Talent USB3 Express RC8 100GB Flash Drive Review)によると、コントローラはSF-1222で古いにもかかわらず、同じ環境でのCrystalDiskMarkなどベンチマークの結果はDataTraveler Workspaceより上だったりして、少し意外なことになっている。

2. Express RC8


この2機種のうちDataTraveler Ultimateは限定販売なので、普通に入手できるのはExpress RC8のみとなる。このExpress RC8は1年ぐらい前から存在する製品だが、流通が限られていて影の薄い存在だったところで、いきなり抜擢された感がある。

ということで、この機会に25GBモデルを買ってみた。

SunDiskのCruzer Titanium、Green HouseのPicoDrive F3と並べてみたところ。

厚みは同じぐらいだが、面積は二回りは大きい。日本での取扱元となるらしいアーキサイトのページを見ると、この中にSandForceのSF-1222が入っている。

初接続時にCrystalDiskInfo(5.0.3)で見たところ。使用歴は検査時のものか。

ThinkPad X61sのUSB2.0ポートに差した場合の性能をCrystalDiskMark(3.0.2 Beta)で確認した。テストサイズは1000MB。シーケンシャルアクセスはPC側にボトルネックがあるので、注目するのはランダムアクセス。

やはりランダムライトは別世界の速さ。比較のためにMSD6000をUSBケースに入れた場合が以下。

MSD6000でもWindows To Goは何の支障もなく動作することが分かっているので、Express RC8の性能は十分以上ということが分かる。

性能とは関係ないが、例によって青色LEDが眩しいのは何だかな。

[追記] USB3.0との関係

自分がUSB2.0ポートで試してきた経験から断言するが、Windows To Goの動作の軽さとUSB2.0かUSB3.0かは関係ない。関係があるのは主にランダムライトである。

ここで問題はランダムライトの高速なUSBメモリがごく限られていることで、世代が進むにつれてランダムライトの激しく遅い製品が主流になってきているらしい。


で、メーカーはUSB3.0のシーケンシャルアクセスの速度を前面に出し、ランダムライトにはあえて触れないようにしているようなので、何も考えずにUSBメモリを買ってきたらランダムライトの激しく遅い製品だった、ということが普通に起こると思われるので、(認識の問題とは別に)注意が必要。

3. Windows To Go ワークスペースの作成


Windows 8 RTM評価版はEnterprise版で、Windows To Goの作成ツールがコントロールパネルにあるので、RPまでのような手順を踏まずとも簡単にWindows To GoのUSBドライブが作成できる。


Express RC8、MSD6000、PicoDrive F3を差した状態(すべてUSB2.0ポート)で、先に認識のされ方を確認しておくと、Express RC8(USB3.0_RC8と表示)はローカルディスクの認識で間違いはない。

この状態で作成ツールを起動すると、自動的に検索されて表示される。

Express RC8が選択された状態ではリストの下に何も出てないが、MSD6000(MSD-SATA6025と表示)に移動すると、「このドライブを使用すると、Windowsのパフォーマンスに影響する可能性があります。最適な結果を得るには、Windows To Go対応のUSB3.0ドライブを使用してください。」と出る。

検索した際に何らかの確認をした結果だと思うが、検索はすぐに終わったし、何を確認したのかは分からない(実は上の参考ではExpress RC8の50GBモデルを使っているが、これと同じメッセージが出ている)。この状態でも問題なく作成はできる。

さらに下のPicoDrive F3に移動すると、今度は「これはリムーバブルドライブで、Windows To Goに対応していません。必要なハードウェア仕様を満たすデバイスを選択してください。」となる。こうなると先には進めない。

この後はイメージファイルを選択して(インストール用のISOファイルをマウントし、そのドライブを検索先に指定した)進めば、何事もなく作成は終了する。

結果は、まあ当然のごとく快適に動作するWindows To GoのUSBドライブが出来た。使用容量は約10GBだったので(イメージファイル次第で変わる)、25GBの容量で問題はなかった。

4. 終わりに


割と便利に使えそうな機能なので、昨年来追いかけてきたが、条件的に個人ユーザーには縁遠いものになってしまったのは勿体ないと思う。が、元からライセンス的には扱いが難しそうだったので、そこは何とも言えない。

まあ自分のExpress RC8はOS起動用として十分な性能があることが分かったので、RTM評価版の期限が終わったら他のOSで使ってみようかと思う。

2012/06/06

Windows 8 RPにおけるフォローアップ

Windows 8 Release Preview(RP)が出たので、Consumer Preview(CP)から気になっていた点についてフォローアップ。

1. Windows To Go


CPのときから状況は変わらず。USBメモリのGH-UFD3-32GFではWindows Updateができない。

USBケースに入れたMSD6000のようにローカルディスクとして認識されるか、リムーバブルディスクとして認識されるかの違いなのかもしれない。これはもうこのままなんだろうな、という気がしてきた。

いずれにしてもWindows To Go自体は非常に便利な機能なのだが、発表のあったエディションでは言及されてないので(Announcing the Windows 8 Editions)、どのエディション、ライセンスなら使えるのかという点が未だはっきりしない。法人向けライセンスのみという可能性もあるが、そうなるとBYODの場合に面倒になったりしないか、という気がする。

2. Windows 7とのCHKDSK問題


5日間使ったところでは、CPまでのようなCHKDSK問題には遭遇していない。同じパーティションにWin7とWin8の双方からCHKDSKをかけてみてもとくに問題になってなかったので、とりあえず忘れてよさそうである。

この問題自体はWin8でNTFSの管理が変更されたこと(chkdskの刷新と新しいNTFS正常性モデルの追加)に関係していそうではあったが。

[追記]

その後、Win7をリカバリーした際にWin8のパーティションをCHKDSKの対象から外し忘れていたら、何かの拍子にWin7のCHKDSKの自動実行がかかってWin8のパーティションが壊れた。このこと自体は仕方ないとして、やはりWin7のCHKDSKからWin8のパーティションは外しておいた方がいいとは思う。

3. 私感


この先、タブレットが伸していくことは確実で、色々なデバイスの関係をリシャッフルしていくのだと思う。となると、当然にPCとタブレットをどう融合させるのか、あるいは使い分けるのかが課題になってくる。

もちろんWin8はタブレット市場にMicrosoftが切り込んでいくための武器なわけだが、頑なにスタートメニューを排除しようとするのには、おそらく不利を覚悟の上での(たぶんスティーブン・シノフスキーの)信念のようなものを感じる。

といっても、それをユーザーが受け入れるかは別問題で、既に慣れてしまったPCの使い方をわざわざ勉強し直したい人は少ないと思うので、純粋なデスクトップ機で成功するかは懐疑的。自分はこういうチャレンジは好きだが、それでもこれがPCとタブレットの融合に対する答えかとなると、一歩引いて考えて、まだ足りてない感は否めない……が、後はハードウェアを含めたパッケージ次第かなと。

とにかくMicrosoftが当面の答えを見せたところで、Appleは同じ課題にどういう答えを持ってくるのか、そこに興味がある。

2012/03/17

Windows 8 CPに関する諸点

Windows 8 Consumer Preview(CP)を二週間ばかり使ってきての気づき。

1. UI


Windows 8といえばMetroだが、従来のデスクトップも細かい改良を受けていて、それが気に入って常用している。開発環境もこちらに移行した。

リボン化されたエクスプローラだが、リボンの出し入れはクリック1回だし、クイックアクセスツールバー(タスクバーに配置できるアイコン)もあるし、Windows 7の機能を絞り込んだものに比べて便利になっていると思う。シンプルさと各機能へのアクセスのしやすさはトレードオフの関係にあるが、後者に振っている。

日本語版の標準フォントはメイリオUIなので、Windows 7のメイリオより字間が詰まって、凝縮感が高い。これには初め違和感があったが、慣れた。

それから、Windows 7では残っていたビットマップフォントが消えて、すべてアウトラインフォントに変わっている。これは、しばらくWindows 8を使っていてWindows 7に戻ると古臭さを感じてしまう部分。

まあMac OSはとっくにそうなっているが(個人的にあのフォントはボケ度が強すぎるが)、ともかく新しいiPadのRetinaではないが、高精細な画面でUIがDPIから完全に、一片の曇りなく独立した世界が早く来てほしい。最近のノートPCの画面は細かくなる一方で、ついて行けるか個人的に不安を感じているので、割と切実である。


一応の情報として書いておくと、
  • 64bit日本語版をThinkPad X61sにインストールしたが、ドライバーはすべてIn BoxかWindows Updateで出てきたもので賄われたので(TrackPointや省電力ドライバー(ThinkPad PM Device)含め)、別途Windows 7用を当てる必要はなかった。

  • 安定性の面は基本的に問題ない。ハイブリッドスリープをオンにしたときにサスペンドからの復帰に失敗したりしたことがあったが、これはハードウェア依存の問題(ドライバーなど)かもしれないので、とりあえず措く。

  • スタートメニューがない点は、(その良し悪しは別として)ショートカットキーでカバー可能。Windowsキー+Qでアプリの検索画面が出て、これが実質的にスタートメニューの代用になり得る。


  • ファイルの上書きコピー時に、その確認を求めるダイアログが一番上に来なくて、タスクバーのエクスプローラから拾い出さないといけないことがある。
とりあえず単体で使う分には不満はない。

[追記]

スタートメニューについて、カーソルを左下に移動して「スタート」の窓が出た状態で右クリックするとメニューが出るとのこと。いかにも管理用に使いそうなものが揃っている。

これなら、使い勝手的には十分な気がする。

[参考]
山市良のえぬなんとかわーるど: Windows 8 Consumer Preview > スタートメニューっぽいやつ

2. Windows To Go


Developer Previewと同じ方法でWindows To Goが作成できた。USBケースに入れたMSD6000では引き続き問題なし。USBメモリのGH-UFD3-32GFではIEでもインターネット接続ができるようになったが、Windows Updateができない部分は相変わらず。リムーバブルデバイスとして認識されることが問題の元かもしれないと思うが、原因不明。

3. Windows 7とのCHKDSK問題


場合によっては、割と致命的な問題。Bug Report - Serious filesystem corruption and data loss caused to other NTFS drives by Windows 8 CPのとおりで、自分を含めて6件(3/17現在)の報告があるので、まれな現象ではないと思う。

自分の経験したところでは、Windows 7とマルチブートで同居させていると、Windows 7で作成したパーティション(NTFS)をどこか改変してしまうらしく、Windows 7を走らせたときにブート時の自動CHKDSKがかかる。それで済めばいいが、修復に失敗することもあり、また逆に、Windows 7のCHKDSKがWindows 8のパーティションにかかると、今度はWindows 8のブート時の自動CHKDSKがかかって、これも修復できずにブート不能になることがある。

(注)実はDeveloper Previewでも同様の現象はあったが、再現性がよく分からなかった。ついでに、Windows 8 CPで自動CHKDSKがかかると、インストールしていたVisual Studioが起動不能になることがある。起動に関係する何らかの情報が書き換わってしまったのではないかと思うが、これも不明。

状況的には、NTFSとそれを扱うCHKDSKについて互換性に問題があるのではないかと疑わせる。このままRTMまで行ってしまうと、各所で悲鳴が上がりそうだが……ファイルシステムに関わるだけに、残された期間でMicrosoftが解決できるか、個人的にはやや悲観的。そもそも社内テストで見つからなかったのか、とも思うし。

ともあれ、対処療法的にブート時の自動CHKDSKを抑止する方法はあって、レジストリの"HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager"の"BootExecute"というキーで、"autocheck autochk *"に/kオプションで除外するパーティションのドライブレターを挿入するというもの。


ただ……Windows 7とWindows 8 CP双方で互いのパーティションを自動CHKDSKから除外するよう設定してみたが、それでもWindows 8では除外しておいたパーティションに自動CHKDSKがかかることがあったので(丁寧なことに、その後にレジストリを見ると設定したオプションが消えていた)、効いているのか怪しい。

ということで、自分の環境ではこの設定をした後は一応安定しているが、Windows 8 CPは仮想環境で動かすか、それ専用のPCを当てた方が無難ではある。

[追記]

おそらく同じ問題に対して、Windows 8の高速スタートアップに関係があるのではないかという説がMicrosoft Answersで出ていた(マルチブート環境にWindows8CPをインストールしてコールドブートするとCHKDSKが実行される)。

確かに、通常OSを終了する際にクリアされるダーティビットが高速スタートアップのためにクリアされないのであれば、次回ブート時にCHKDSKが自動起動することは説明できる。ただ、問題はCHKDSKが実行された結果OSがおかしくなることでもあるので、それだけの問題ではないと思う。

4. アクティブの切り替え


上記の問題があり、マルチブートするにしてもできるだけ環境は切り離したいので、古典的にWindows 7とWindows 8 CPのパーティション間でアクティブを切り替える方法をとっているが、これを簡単にする方法について。OS標準のDiskPartはスクリプトが使えるので、これをバッチファイルで実行する。
  1. DiskPartのスクリプトファイルを作成する。先に手動でDiskPartを使ってアクティブにするパーティションのdisk番号とpartition番号を確認しておき、それを手動でアクティブにするのと同じ内容を書けばいい。以下は"disk 0"の"partition 1"が目的のパーティションだった場合。ファイル名はここでは「script.txt」とした。
    list disk
    select disk 0
    list partition
    select partition 1
    active
    exit
(注)"list disk"と"list partition"は必須ではないが、実行結果を下記のログファイルに記録するため。

  • バッチファイルを作成する。以下はスクリプトファイル(scrpit.txt)を「C:\switch\」に置いた場合で、必須ではないが、実行結果を同じフォルダに作成されるログファイル(log.txt)に出力する場合。
    diskpart /s C:\switch\script.txt > C:\switch\log.txt
    exit

  • バッチファイルのショートカットを作り、そのプロパティの「ショートカット」タブの「詳細設定」から「詳細プロパティ」を開き、「管理者として実行」にチェック。戻って「実行時の大きさ」で「最小化」を選択しておくと、実行時にちらっとコマンドプロンプトが現れることもない(タスクバーには現れる)。

  • これをWindows 7とWindows 8 CP双方に置く(スクリプトファイル中のpartition番号は当然変えておく)。
  • 以上で、クリック2回(ショートカットの起動とUACの承認)でアクティブを切り換えられるようになる。バッチファイルにOSの再起動コマンドを入れることもできるはずだが、そこは趣味の問題。

    ポイントはバッチファイル中のスクリプトファイルの指定方法で、ここはフルパスでないといけない。なぜならコマンドプロンプトを管理者権限で開くと自動的にカレントが「C:\Windows\System32」になるが、バッチファイルを管理者権限で実行したときもカレントは同じく「C:\Windows\System32」になり、たとえスクリプトファイルがバッチファイルと同じフォルダにあってもカレントから見えなくなるので。自分はこれを認識してなくて、少しはまった。

    2011/09/23

    Windows To GoなUSBメモリ

    Windows 8 pre-betaであるところのWindows Developer Preview(以下、略してWDP)には、完全に独立したOSをUSBメモリから起動できるWindows To Goがある。これがあればPCにインストールしたままにしなくてもWDPが使えるので、このUSBメモリを作成してみた。

    1. 作成方法


    BUILD2011の資料を見ると、作成方法がさらっと書いてある。
    (Channel9 BUILD2011 Running Windows from an external USB drive with Windows To Goのスライド資料より)

    環境依存のドライブレターがそのまま入っているので分かりにくいが、大体以下の手順で作成できることが分かる。
    1. imagex.exeで(予め作成しておいた)OS環境のイメージファイル(.wim)をUSBメモリに展開する。
    2. Bcdboot.exeでOSを起動可能にする。
    ただ、これを試すには幾つか問題があって、
    • imagex.exeか他の方法でイメージファイルを作成するときに必要なオプション、その有無が不明。
    • WDPのバージョン(Build 8102)に対応したimagex.exeはWindows ADK(Windows 7までのWindows AIKに相当)に入っているようだが、これをダウンロードするにはMSDNサブスクリプションが必要。
    何とかできなくもなさそうだが骨が折れそうなので二の足を踏んでいたところ、先人によれば(How to Create a Windows To Go USB Drive)割と簡単にできるらしい。すなわち、imagex.exeはWindows 7のWindows AIKにあるもので可で、イメージファイルはWDPのインストールDVD中のものを使えばいいらしい。

    これに従えば、手順は以下のようになる。
    1. Windows 7のWindows AIKをインストールし、imagex.exe(64bitは\Program Files\Windows AIK\Tools\amd64に、32bitは\Program Files\Windows AIK\Tools\x86にある)を適当な場所にコピーしておく。

    2. 32GB以上のUSBメモリをDiskPartでブート可能にしておく。詳しい方法は従来と同じ(diskpartを使ってWindows Vista/7のインストールUSBメモリを作る)。ただし、ファイルシステムはNTFSで。

    3. WDPのインストールDVDのISOファイルをマウントして(Windows 8では標準でこれが可能)、install.wim(\sourcesにある)をimagex.exeと同じ場所にコピーしておく。

    4. USBメモリを挿し、管理者としてコマンドプロンプトを開いて、imagex.exeのある場所から以下を実行(かなり時間がかかる)。ここまではWindows 7でも可。

      imagex.exe /apply install.wim 1 d:\
      (USBメモリのドライブレターがD:の場合)

    5. 続いて以下を実行。ここはWDPでなければ不可(Windows 7ではBcdboot.exeに/fオプションがないので)。

      bcdboot.exe d:\windows /s d: /f ALL
      (同上)
    なお、このイメージファイル(install.wim)はインストール途中の状態を保存したものなので、これでブートすると残りのインストールが行われた後に起動する。

    2. 実際


    実際に試した条件は以下のとおり。
    • PC: ThinkPad X61s(CPU: Core2Duo 1.8GHz、メモリ: 4GB、USB2.0)
    • ISOファイル: 開発ツール付きの64bit版(WindowsDeveloperPreview-64bit-English-Developer.iso)
    • USBストレージ:
      • Buffalo RUF3-S32GS-BK (32GB、USB3.0、ファームウェアアップデート済み、TurboPCなど付属ツールは使用しない)
      • GreenHouse GH-UFD3-32GF (32GB、USB3.0)
      • Mtron MSD6000(MSD-SATA6025-032-N-A、32GB、SATAのSSD)
        +SilverStone SST-TS02B(USB2.0、2.5インチ用のUSBケース)
    このPCではUSB3.0のUSBメモリも必然的にUSB2.0接続になる。Windows To GoはUSB3.0推奨らしいので力不足ではあるが、WDPを内蔵SSD(X25-M G2 80GB)にインストールした状態ではさくさく普通に動作する。

    先に、それぞれの速度をCrystalDiskMarkで確認しておく。なお、X61sはストレージ速度が遅いPCなので(前世代のX60sと比べても遅い)、他のPCならもっと速いと思われる。

    まずRUF3-S32GS-BK。

    テストサイズが1000MBのときの4Kランダムライトが極端に遅いのが分かる。

    次にGH-UFD3-32GF。

    これは1000MBでも4Kランダムライトがそれなりの値を維持している。なお、他の人のベンチマーク結果を見ると、このUSBメモリの値はこれよりかなり高い。

    さらに比較用として、手持ちのUSB2.0のUSBメモリの中で最速のPicoBoost 8GB(以前の計測結果)。

    1000MBでもそれほど遅くなっていない。これに比べるとRUF3-S32GS-BKの4Kランダムライトの遅さが際立つ。

    最後にMSD6000によるUSB SSD。このMSD6000は最初期のSSDで、引退させていたのを探し出してきた。

    当然といえば当然だが、ランダムライトはUSBメモリとは段違いに速い。

    RUF3-S32GS-BKの場合


    まず用意したのがRUF3-S32GS-BKで、これが順調に行っていればそこで終わりだったのだが。

    作成は手順どおりにできたが、imagex.exeの実行には209分もかかった。

    作成したUSBメモリからブートすると、インストールに長い時間がかかった後、WDPが起動した。起動後は、見た目は内蔵SSDから起動したときと変わらない。ページファイルを無効にした状態でUSBメモリの使用容量は約14GB。
    (C:がWindows To GoのUSBメモリ)

    ただし……起動と終了を何度か繰り返すうちにはっきりしたが、動作が極めて、極めて遅い。

    起動時間(電源ボタンを押してからStart画面が出るまで)を内蔵SSDと比べると、
    • 内蔵SSD: 18秒
    • RUF3-S32GS-BKによるWindows To Go(初回ではない): 8分25秒
    起動時だけならまだしも、起動後も何か操作する度にしばらく待たされる。上のスクリーンショットも、このために起動し、デスクトップを開き、エクスプローラを開き、スクリーンをコピーし、ペイントに貼り付け、それを保存し、終了するまでに30分近くかかっている。とても実用にはならない。

    GH-UFD3-32GFの場合


    ここは実際の順番とは前後する。

    Windows To Goが極めて遅いのはRUF3-S32GS-BKのランダムライトの遅さが原因という可能性があるので、改めてBUILD2011で配布されたUSBメモリを見ると、外観からKingstonのData Traveler Ultimate 3.0シリーズということが分かった。

    このシリーズには第1世代(G1)と第2世代(G2)とがあって、G2の方がシーケンシャルリードでは速くなっているが、ランダムライトではG1の方が他のUSBメモリの中でも飛び抜けた速さを誇っている。これはG1が中身的にはUSB SSDに近いということがあると思う。


    Microsoftが配布したのがG1かG2かは分からないが、ランダムライトの速さからいえばG1の方が理想的ではある。が、生産終了品でうまく入手できなかったのと、G2もランダムライトは速い方なので、G2とほぼ同じコントローラを持ち、入手性も高いGH-UFD3-32GFに方向転換した次第。

    GH-UFD3-32GFでWindows To Goを作成したところ、imagex.exeの所要時間は50分と、かなり短縮された。

    作成したUSBメモリからブートしてのインストールもそれほど待たされることなく、WDPが起動した。動作は内蔵SSDに比べればややぎこちないが、普通に操作できる。起動時間も十分に許容範囲。
    • 内蔵SSD: 18秒
    • GH-UFD3-32GFによるWindows To Go: 46秒
    が……なぜかIEがインターネットに接続できない(10秒ぐらいで自動終了する)。Firefoxでは接続できるので、OSは繋がっているのだが。IEだけでなく、IEの機能を内部的に利用しているであろう標準アプリ(Metroアプリを含めて)も接続不可。Windows Updateもかけられないので、打つ手なし。原因は不明だが、これも実質的に使えない。

    なお、RUF3-S32GS-BKでは遅すぎてこの問題を確認するには至らなかった。

    MSD6000(USB SSD)の場合


    RUF3-S32GS-BKでは遅すぎて使い物にならないと判明した後、USB接続のストレージでランダムライトが速く、手持ちで試せるものとして浮かんだのがMSD6000をUSB接続にすること。

    このUSB SSDでWindows To Goを作成すると、まずimagex.exeの所要時間が段違い。20分で終了した。

    このUSB SSDからブートするとインストールもさくっと進み、WDPが起動。操作した感じも内蔵SSDと変わらない。起動時間もリーズナブル。
    • 内蔵SSD: 18秒
    • MSD6000によるWindows To Go: 32秒
    ページファイルを無効にした状態でUSB SSDの使用容量は約14GBで、これは変わらない。種類はHDDになる。
    (C:がWindows To GoのUSB SSD)

    エクスペリエンスインデックスはこんなもの(上が内蔵SSD、下がUSB SSD)。

    Primary hard diskは、内蔵SSDの7.2に対してUSB SSDは5.2なので、そんなに低くはない。

    以上、USB SSDで作成したらさくさく動作するWindows To Goができた。

    3. まとめ


    Windows To Goの動作には、USBメモリのランダムライトの速度が重要。これはOSがその上で動作することを考えれば当然ではある。接続がUSB2.0かUSB3.0かは直接関係ないし、PCの性能もあまり関係ないが、USBメモリの速度はPC本体にかなり左右されるところがあるので、無関係とも言えない。

    これはReadyBoostの条件と似ているが、最近の、とくに32GB超のUSBメモリではReadyBoost対応は重視されてないようなので、盲点ではある。高速なシーケンシャルアクセスを謳う製品でも、ランダムライトが遅ければWindows To Goには不適格。この点は、Windows 8がリリースされるときにはReadyBoostのような基準を作る必要があると思う。

    とりあえず容量と速度を考えれば自分のようにSSDを再利用するのが手っ取り早いが、ランダムライトが遅くないUSBメモリを慎重に選ぶか、先々は、教えていただいたSuper TalentのUSB 3.0 Express RC8のような中身的にUSB SSDに近いものを使うのがいいと思う。ただし、IEの問題は残るかもしれない。

    4. 注意点


    Windows To Goの場合に限らないが、WDPの起動時に自動chkdskがかかった後、Windows 7で作成したパーティション(ファイルシステムはNTFS)がアクセス不能になったことが複数回あった。逆に、Windows 7で自動chkdskがかかった後、WDPのシステムパーティションがアクセス不能になったこともあった。

    バックアップしておけばいいことだが、一応注意を要する。

    [追記1]

    Windows To Goの作成例。
    並みのUSBメモリでは使い物にならないという点で一致。清水さんが「実用は厳しい」と評しているUSBメモリと、ぱすわさんが「一応使えるレベル」としたGreen HouseのPicoDrive Dual Xの速度は同程度のように見えるので、その辺が境界線になるのだろうと思う。

    また、ぱすわさんの場合もIEが起動できないということなので、これは普遍的な問題らしい。

    さらに、清水さんの記事を読んで、改めてBUILD2011での動画を見ると、デモで使われていたのはSuper TalentのRAIDDrive USB3.0だった模様(市場で入手できる現在最速の、8chでSuper Talentのドライブと言っている)。確かにこれなら速度的には別格だから、道理でという感じ。資料を見直しても「USB Drive」と書いていても「USB Stick」とは書いてないので、これを(並みの)USBメモリと捉えたのが、ある意味ミスリーディングだったようにも思う。

    [追記2]

    USB SSDでWindows To Goを使っていたところ、サスペンド、ハイバネーションともできないことが判明した。内蔵SSDから起動した場合には可能なので、Windows To Goの場合特有の問題だと思う。

    なお、内蔵SSDから起動した場合も「Power」に「Sleep」の選択肢は出ないが、ThinkPad式のショートカットキー(Fn + F12)でハイバネーションに入り、電源キーでレジュームする。ただし、サスペンド(Fn + F4)したときもハイバネーションに入る模様(非常に速いので実害はないが)。

    [追記3]

    Windows To Goの最終的な姿が明らかになったので、まとめを書いた。

    2009/05/16

    True Imageから直接ReadyNAS

    Acronis True Imageは、Windows上では勿論、そのブータブルメディアからブートした状態でもNASへのバックアップ/レストアができる。ただ、GbEであってもローカルPCに直接繋いだストレージよりは遅いだろうと思って、これまでは使ってこなかった。ところが、実際にNASで試してみたら意外と速かった。

    1. 基本的な速度


    前提となるGbEの環境は以下のとおり。
    • ローカルPC: ThinkPad X61s
      • CPU: Core2 Duo L7700(1.8GHz)
      • メモリ: 4GB
      • 有線LAN: Intel 82566MM Gigabit Network Connection
    • NAS: NETGEAR ReadyNAS Duo(ST9320320AS×2)
    • ハブ: Buffalo LSW-GT-5W
    この環境でReadyNAS上をフォルダをネットワークドライブとして共有し、X61s上のWindows 7 RCからCrystalDiskMark(2.2.0)で計測すると、結構な速度が出る。テストサイズは100MB(左)と、ReadyNASには256MBのメモリがあるので1000MB(右)も加えた。
    • Windows 7 RCなのは、ネットワーク速度はXPよりVista以降の方が速くなるから(自動的にパラメータを調整する機能がある)。

    • 100MBの方は、以前にX60s上のXPから計測したときより随分速い。
      • 改めてX60s、X61s上のXPから計測してみると、なぜか全体的に速くなっていた(ハードウェア構成は変わっていない)。シーケンシャルとランダム(512KB)のRead以外はWindows 7 RCと大体同じ。なお、ReadyNASのファームウェアは4.1.5にアップデートしてあるが、以前計測したときの4.1.4に戻しても同程度だったので、ファームウェアの差ではない。
      • シーケンシャルとランダム(512KB)のReadは、XPよりWindows 7 RCの方が断然速い(6割増し)。

    • 1000MBの方は、シーケンシャルのReadは依然速い。シーケンシャルとランダム(512KB)のWriteもあまり落ちてない。
    ReadyNASに対して、ローカルのストレージとしては以下のとおり(他に光学メディアもあり得るが、速度面で比較にならないので除外)。
    • 内蔵SSD: X25-M
    • ウルトラベースX6内のHDD: Travelstar 5K500.B-250
    • USBメモリ: Green House PicoBoost 8GB
    • USB外付けHDD: LaCie Little Disk 500GB
    これらのCrystalDiskMarkによる速度は以下のようになる。テストサイズは、バックアップ/レストアではGB単位のデータを扱うので1000MBで計測したが、ReadyNAS以外は100MBと1000MBで特に違いはなかった。

    (注)テストサイズを1000MB、試行回数を5回とし、3回連続で計測した値の平均。

    USB勢のシーケンシャルとランダム(512KB)のWriteが遅いが、これはX61sのUSBの宿痾といえるもの。X60sではもっと速い。

    2. バックアップ/レストアの処理時間


    これらのストレージを使ったバックアップ/レストアにかかる時間を以下の条件で手動計測。
    • バージョンはAcronis True Image 11 Home (build 8219)。設定は圧縮レベルを「高」とする以外はデフォルト。
    • 対象はX61sにWindows 7 RCをクリーンインストールし、Lenovoのドライバを入れたパーティション。
      • パーティションの使用領域は8.25GB、ファイル数は57,706。
      • バックアップファイルのサイズは2.83GB(圧縮レベル「高」の状態)。
    • 以下の2通りの場合で実行。
      • Windows 7 RC上で、これにインストールしたTrue Imageから別のWindows 7 RCのあるパーティションをバックアップ/レストア。
      • PicoBoostをTrue Imageのブータブルメディアとし、これからブートした状態のTrue Imageからバックアップ/レストア。
    さて、結果は以下のようになった。


    さらに、この処理時間でバックアップファイルのサイズを割って処理速度を出すと以下のようになる。


    これは単純にストレージの転送速度に依るものではないが、
    • バックアップでは、ReadyNASは内蔵SSDとウルトラベースX6内のHDDに比べてさほど遜色がない。USB勢に対しては、X61sのUSBによるハンデがあるとしても、ReadyNASの優位は変わらないと思う。

    • レストアでは、ReadyNASはWindows 7 RC上では一番遅いが、内蔵SSDより少し遅い程度。ブータブルメディアからブートした状態では内蔵SSDとウルトラベースX6内のHDDに比べてかかる時間は倍程度になる。USB勢に対しては、ReadyNASの方が少し速い(レストアではUSB勢もハンデはない)。
    実際の使用場面を考えると、バックアップはWindows上で、レストアはブータブルメディアからブートした状態で行うことが多いと思うが、この場合、ReadyNASはバックアップでは内蔵ストレージとさほど変わらず、レストアでは内蔵ストレージの倍程度の時間で済み、いずれもUSBより遅くなることはないといえる。勿論、この優劣関係は実際のストレージの構成によって変わってくるが。

    したがって、バックアップファイルをNASに保存しておくポリシーであれば、一旦ローカルのストレージにコピーするようなことをせずとも、直接NASとの間でバックアップ/レストアする方が、手間的にも(普段通りにネットワークに繋いだ状態からUSBメモリを挿せば開始できる)、時間的にも(コピーする時間も合わせれば)有利ということになると思う。

    2009/05/13

    金属なUSBメモリ

    USBメモリで進む容量増加/価格下落で、気が付けばOS環境そのものをUSBメモリに入れてブートしたり、バックアップ/レストアすることも普通に可能になっている。そこで手持ちのUSBメモリで試してみたが、千単位のファイル数やGB単位のデータ量となるとUSBメモリの速度の問題が馬鹿にならない。

    これまでUSBメモリは速度よりコネクタが収納できるなどの機能で選んできたが、改めて速度を計測してみて、その遅さに愕然とした。

    ここは速いものも持っておこうと調べてみたら、高速なUSBメモリはVistaが出た頃が旬で、その後は頭打ちどころか、SLCからMLCへの切り替えでライト速度が大きく落ちたものもあって、博打っぽいことになっているらしい。

    1. 金属筐体


    結局、値は張るがこれなら大丈夫だろうというのを1本と、まあ外れてもいいやというのを1本注文した。Green HouseのPicoBoostの8GB(GH-UFD8GBS)と、CFDのCUFD-Hの2GB(CUFD-H2G)だが、到着したものを見ると、別に狙ったわけではないが、両方とも筐体が一部金属になっていた。手持ちにあったSanDiskのCruzer Titaniumと並べるとこんな感じ。

    左からPicoBoost、CUFD-H、Cruzer Titaniumだが、筐体の構造が全然違うのが面白い。
    • Cruzer Titaniumの金属無垢に対して、CUFD-Hは半透明のプラスチックの上下にプレス絞りのアルミ板を被せた厚みのある形、PicoBoostは側面の枠状のプラスチックを上下からアルミ板で挟んだ極薄の形をしている。

      PicoBoostの開発者はとにかく薄くしたかったのだろうと思う。CUFD-Hの開発者はプラスチックのベースのままでも高級感を出したかったのだろうが、惜しむらくはアルミ板の角の部分にプレス加工時の皺が出ていたり、本体とキャップに微妙なズレがあったりして仕上がりが今一つ。

    • 重量面では、Cruzer Titaniumが22gで一番重く、次いでCUFD-Hが14gで体積の割には軽く感じる。PicoBoostは10gで見た目相当。

    • 堅牢性では、やはりCruzer Titaniumは全くびくともせず、頭抜けていると思う(コネクタ内部が剥き出しではあるが)。CUFD-Hも厚みのある分、丈夫そうに見える。残るPicoBoostは不安を感じる程ではないが、扱いに気を付けた方が良さそうではある。

    2. 速度


    最初の目的の速度を、既に手持ちのものも併せてThinkPad X60sに挿した状態でCrystalDiskMark(Ver.2.2.0)で比較した。ファイルシステムはFAT32。

    右から
    • IBM USB 2.0 High Speed Memory Key 128MB
    • Transcend JetFlash V30 1GB (ReadyNAS Duoの同梱品)
    • Transcend JetFlash V10 1GB
    • Sandisk Cruzer Micro 1GB
    • Sandisk Cruzer Titanium 1GB
    • CFD CUFD-H 2G
    • Kingston DataTraveler 100 4GB
    • Green House PicoBoost 8GB

    (注)テストサイズを100MB、試行回数を5回に設定し、3回連続して計測した値の平均。
    • PicoBoostとCUFD-Hは期待通りの速さ。これなら最速級といえる。
    • Cruzer TitaniumとMicroは筐体の材質(Microは柔なプラスチック)以外に書き込み速度も違うのを初めて知った。TitaniumはSLCでMicroはMLCなのかもしれない。
    • このTranscend勢は遅い。価格相応か。

    3. セクタ0


    USBメモリのブートに関係するセクタ0だが、PicoBoost、CUFD-Hの両方とも初期状態でMBRになっており、基本パーティションが設定されていた。

    ただし、PicoBoostではPeToUSBでパーティションテーブルを見ると以下のように、パーティションがActiveになってなかった(パーティションの先頭セクタもセクタ8064と、何か変)。

    実際、このままAcronis True Imageのブータブルメディアビルダを実行してもブータブルにはならなかった。

    一方、CUFD-Hの方では以下のように、極めて普通。パーティションがActiveで、このままブータブルにできる。

    メーカーとしても、ユーザーが(それと意識しなくても)スムーズに使えるようにしておいた方がサポートが楽だと思うが。