1. 概要
FlashAirはWi-Fiの無線サーバー機能を持ったSDカードで、カメラなどに挿したまま無線でスマートフォンやPCと接続して画像データをダウンロードできます。この分野の走りはEye-Fiですが、東芝はFlashAirのAPIを公開して(FlashAir Developers)自社だけでないアプリ開発を促進しようとしていて、今時の企業戦略という感じです。
で、東芝公式と開発者の関心は、これも今時ですがスマートフォンとPCでもWindowsストアアプリに集中していて、普通のWindowsデスクトップアプリがなかったので(PCメーカーが自社製品用アプリにFlashAir機能を入れたものは存在する)、作ったというものです。普段使いはスマートフォンだけど、PCを含めて全部無線で完結するとうれしいかも、とか、三脚を構えて撮影しながらすぐにPC画面で確認する、とか、使い方次第で便利に使えると思います。
ただ、このアプリの出番となるのはFlashAirがPCと接続した後なので、
- PCとの接続時には少し面倒な点がある。
特記事項に書いたとおりですが、これ自体はスマートフォンをメインターゲットにする以上、避けられないのかなと思います。といっても、普段のLAN接続が無線の場合はその接続先を変えるだけで、有線の場合は一時期的にLANケーブルを抜けばいいだけなので、たいした手間ではないです。
- 接続性、転送速度はカメラとPCと距離に大きく左右される。
これは結構違いが出ます。すいすい快適に使える場合もあれば、「使い物にならん!」という場合も無きにしもあらず。
2. 裏話
このアプリの開発は、昨年10月のオープンソースカンファレンス東京でFlashAirの説明を聞いたことが始まりです。
そのときに倍率があまり高くなかったこともあってFlashAir Class6 8GBをいただいたので、開発初期はこれを使ってました。その後、Class10でも確認するために、W-02 Class10 16GBを購入しました。
左下の8GBがいただいたものですが、正直「天狗……かな?」と思いました。広がった羽根と小さな帽子と、よく見ると帽子のマークから電波を発していて、超人っぽい何か、というか。
それに対して、上の名刺は今年3月のオープンソースカンファレンス東京でいただいたものですが、閃ソラさんというキャビンアテンダントということが明らかにされました。髪型も変わりました。服装もすっきりしたキャビンアテンダントらしいものになりました。というか、コスプレイヤーさんが来てました。
その頃にはこのアプリは機能面では大体できていて、デザインとネーミングをどうしようか、と考えていたところだったので、直感的にこれで行こう!と思いました。なので、このデザインとネーミングになりました。
ちなみに、Class10は自分が試した範囲ではClass6より接続性(ネットワークの繋がりやすさ)がかなり良くなっているので、Class6で遅いという場合は試す価値はあります。
3. コード
コード的には現在のWPFの第一線の機能を使いたいという目的があって、実はこれが目的の半分だったりします。その甲斐あってか、このアプリはシンプルな外見に比して内部的には結構忙しいのですが、コード量は割と少なく済んでいます。
初めは新しく使う機能はとくに必要なところだけ使えばいいと思ってましたが、結果的に「もっともっと」という感じで使える限り使うことになりました。その方が色々な意味で楽なんですよね。先達の開発者が新しい機能を貪欲に取り入れようとする気持ちがよく分かりました。
開発中は大量の資料を読みましたが、とくに@neuecc、@okazuki、@Grabacr07、@xin9leさんの記事は大変参考にさせていただきました。ただ、ソースコードを見れば丸わかりですが、まだ正直よく分かってないところもあるので、もっと冴えたコードを書きたいですね。
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