2010/03/06

今年のSSD

今年のSSDの見通しについて。

1. SSD市場


CeBIT 2010の記事を見ていると、独自コントローラを持たないSSDベンダーは今年はSandForce一色になりそうな気配。


これとは別に、ついにMicronのC300が出てきたし、昨年の東芝と合わせて、話題に上がっていたベンダーがようやくSSD市場に揃ってきた。性能もリニアに伸びていく可能性があるし、多くのベンダーが競争していた、かつてのグラフィックカード市場を彷彿とさせる状況になってきたと思う。

ただ、ローカルストレージの300MB/s越えで実用上の違いがそんなに出るかという問題もあるので、現在のハイエンドのグラフィックカード市場と似てきそうな感じもする(コアなユーザー以外には関係ない世界という意味で)。

2. Mtronが消えた


Mtronの公式サイト(www.mtron.net)が繋がらない状態が続いている。最も初期のSSDベンダーだったが、消えた模様。

ちなみに、手許ではMSD6000がまだ元気に動いている。2月の寒い時期にはコールドブート一発では起動できない問題が起きていたが(古くなったPCでは時々ある現象)、3月に入って回復した。このMSD6000も今年8月で3周年になるので、いい加減交代時期に入ってきた。

3. PhotoFastってば


最近のエルミタージュ秋葉原は、どういう事情か知らないがSSDではPhotoFastを押しているようで、PhotoFastメインのSSD特集ページを作ったり、日本法人にインタビューしているが、どうなのかと。


というのも、今年の主力はSandForceらしいが(PATAではeastwho)、昨年まで主力だったIndilinxのBarefoot製品のサポートをほったらかしにしているから。Barefootのファームウェアも1916でようやく安定版に達した、というより製品自体がフェードアウトの時期を迎えているが、この1916をPhotoFastは出す気配がない。

元はといえばIndilinxが悪くて、それにSSDベンダーとユーザーが振り回されてきたというのがBarefootのファームウェアの歴史だが、他のベンダーが出している中で出さないというのでは差が付く。

SSDで重要なのはコントローラで、それをSSDにパッケージングするベンダーは基本的にどこでもいい(SSDベンダー独自の技術力はそれほど当てにしていない)。差といえば価格かサポートだが、価格は水物だから措くとして、サポートで裏切られると尾を引く(個別事例で問題があったというレベルではないし)。

SandForce製品で一番乗りしたのはいいが、これまでBarefoot製品を買ってきたユーザーは同程度のものなら他のベンダーを選ぶだろうから、今後が危ないと思う。

[追記]

PhotoFastからも5月14日付けで1916がリリースされた。