Microsoftストアにアプリを出すときに、app package manifestで「アプリ実行エイリアス」というものを指定できます。この効能はストアからインストールしたアプリ(デスクトップアプリを含む)をコマンドプロンプトからファイルパスなしのファイル名だけで起動できるというものです。
一応OSの設定にも出てきます。
ストアからインストールしたアプリの実行ファイル等はOSが管理するので、アプリの起動は基本的にスタートメニューに作成されるアイコンからか、自動起動に登録するか以外にはできませんが、そのコマンドプロンプト向けの救済策のようなものです。
これだけならコマンドプロンプトを使わせたいケース以外には関係ない話ですが、Hash Padを開発しているときに別の利用法があるのを見つけました。すなわち、これを宛先に指定することでアプリを起動するショートカットを自由に作成できます。
このアプリ実行エイリアスは以下のパスに自動的に作成されるようです。
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Microsoft\WindowsApps
タネ明かしとしては、PATHを一覧表示するとこのパスが入っているので、それでパスなして起動できるというわけですね。
これはフルパスとしては以下のコードで取得できます。
これ自体はエイリアスというかシンボリックリンクみたいなもので、実体のあるファイルではないですが、これから直接アプリを起動できるほか、ショートカットのターゲットパスに指定してアプリを起動することもできます。
もう一つ重要な点は、WinRTのAPIにはパッケージされたアプリからしか利用できないものがありますが、これから起動するとパッケージからの起動になることです。実行ファイルを探し出して直接起動した場合はパッケージからの起動にならないので、この点は大きな違いです。
というわけで、アプリ実行エイリアスを使うことでストアにアプリを出すときの難点の一つを解決できます。Hash Padでは、これによりコンテキストメニューの「送る」フォルダーにショートカットを作成しています。